世界的に有名なスポーツメーカー、アディダス(adidas)は1948年ドイツで、アドルフ・ダスラー(Adolf Dassler)によって設立されたメーカーです。アディダスはこれまでに数多くの名作のスニーカーを世に送り出してきました。
テニス界からの誕生
中でも有名な1足が、スタンスミス(Stan Smith)です。スタンスミスは、フランスのテニス界期待の星であった、ロバート・ハイレット(Robert Haylet)の1963年の大会での活躍を称え、彼の名を冠として1965年に誕生したスニーカーでした。
しかし、期待のハイレットは早々に引退してしまったのです。アディダスは、1968年の国際四大大会に出場したアメリカ出身の人気選手であるスタンス・スミス(Stance Smith)に注目し、彼にハイレットを提供しました。
その後、シューズのモデル名を変更し、彼のイラストとサインが入ったスニーカー、スタンスミスが誕生します。
画期的なデザイン
当時、テニスコート上では、白いシューズを着用する義務があり、芝生のグリーンを配色したデザインがスタンスミスの最初のデザインでした。
スタンスミスは、当時のテニスシューズとしては、履き口のカーブが鋭くヒールが高い独特の設計でした。アキレス腱への負担を考慮したスタンス・スミスからのアドバイスが反映された結果、このような形になりました。
サイドにあるベンチレーションホールと呼ばれる通気穴も、当時としては非常に画期的で世界中のファンから多くの支持を得ました。
愛される定番スニーカー
1991年には2200万足の販売数を誇り、世界で一番売れたスニーカーとしてギネスブックに認定されているほど、全世界で知らない人はいないほど定番のスニーカーといえます。
2001年にストリートスポーツウェアメーカーとして誕生したのがアディダスオリジナルスです。アディダスオリジナルスから2014年に2年ぶりに復刻をしたスタンスミスは、ホワイトのレザーライニングやベンチレーションホールによるスリーストライプスなど旧モデルのスタイルはそのままに、プレミアムレザーを採用した上質なフォルムに仕上がっています。
スタンスミスの魅力は、シンプルなデザイン性といえます。シンプルな中にも細部にアディダスのこだわりが見てとれるデザインで、年代問わず着用できます。いつの時代にも定番として愛用できるのが高い人気を誇る理由です。
創設者であるアドルフ・ダスラーは「機能のあとにデザインがついてくる」という哲学をもとに、当時のテニス規則を考慮したシューズを作成しました。その後、デザイン性を融合させたスタンスミスは、世界中の人から老若男女問わず愛されるシューズとなっています。