アランミクリの始まり
アイウェアブランドのアランミクリ(alain mikli)は、フランスで1978年に誕生しました。創立者のアラン・ミクリは1955年フランスで生まれ、パリのフレネルメガネ学院を卒業しています。
その後眼鏡店で1年勤務し、独立を果たしました。独立を決めた背景には、それまで視力を矯正するための、医療器具でしかなかったメガネの概念を変えたいという思いがあったのです。
こうしてアランミクリをスタートさせた彼が打ち出したコンセプトは、「見るための、そして見られるためのメガネ」です。機能性の高さだけでなく、ファッションとして楽しめるデザイン性の高さと独特なカラーリングはすぐに注目を集めます。
メガネをかける人がより魅力的に映る、アクセサリーのひとつとしてのメガネを生み出したアランミクリは、次第に世界から注目を集めるようになりました。
注目を集めるデザイン
1978年に4名だけの社員でスタートし、1987年には初の直営店となる「アランミクリブティック」をパリにオープンします。アイウェアデザイナーの名前を冠したショップは世界初となりました。
さらに1988年はニューヨークに、翌年の1999年には東京にも直営店をオープンします。
また、1980年代から1990年代にかけては、カール・ラガーフェルド(Karl Lagerfeld)やジャンポール・ゴルチェ(JEAN PAUL GAULTIER)、ダナ・キャラン(DONNA KARAN)などのコレクションで、アイウェアのデザインを行い注目を集めたのです。
スタルクアイズ
1996年にはフランス出身の建築家フィリップ・スタルクとのコラボレーションにより、スタルクアイズを発表しました。
長期にわたる研究の後開発されたスタルクアイズは人間の肩関節がモデルとなっており、メガネを折りたたむためのヒンジにネジがなく、360度動かせるという特徴があります。
型崩れの少ないフレームとスタイリッシュなデザインが人気で、日本でも多くの有名人に愛用されるようになりました。世界的に人気を集めたスタルクアイズは、今でもアランミクリを代表するアイウェアブランドのひとつです。
数多くのコラボレーション
1989年から1990年代にかけて、サングラスブランドのレイバン(Ray-Ban)やジル・サンダー(JIL SANDER)など、数多くコラボレーションを果たします。1988年には衣服のデザインにも進出し、アランミクリ ヴェットマンの発表を行いました。
アランミクリは、それまでのメガネにはなかったカラフルなフレームや大胆なフォルムデザインで、メガネの価値を変えてきたと言っても過言ではないでしょう。1980年代から1990年代にかけてショップを次々にオープンするなど急激な成長を遂げ、人気を集めてきたのです。