アークテリクス(Arc’teryx)の現在や今後の展開について、高木賢氏が語った中から、アークテリクスの日本での展開を見ていきます。

技術力の重要視

日本では、出店第一号として、東京の原宿にブランドストアをオープンさせており、一周年を迎えたところです。アークテリクスのブランドストアでは、ディスカウント販売をしないにも関わらず、好調を保っているのだと、高木氏は語っています。 1月2月は、シーズンの境目の時期になるため、大変苦戦することが予想されましたが、春物を店頭に早めに並べることによって、他店がセールをする中でも、売り上げをキープすることができました。 アークテリクスは、とても小さい会社であり、全身のブランドであるロックソリッドの頃から足しても、わずか25年の歴史の浅いブランドです。 世界的に展開するほどの供給量もないが、物づくりに対するプライドはあるため、無闇やたらに供給量を増やすことよりも、作り上げたものを通してブランドの技術力を大切にしています。

日本は「重要な市場」

元々は、山登りの際に、命を預ける道具であるハーネスからスタートさせた会社で、技術力、デザイン、価格のすべてにおいて高いレベルを誇っており、理解度の高い顧客を増やすことにつながっているようです。 ブランドストアの具体的な計画はまだ、決まっていないものの、政令指定都市のすべてに出店したいとの思いも語ってくれました。 大阪には、路面店を出そうと模索していましたが、相応しい物件が見つからずにいたところ、ちょうどE-maのリニューアルに伴い、アウトドアに力を入れていることを知り、インショップでの大阪出店が実現します。 路面店のような雰囲気のお店作りを大切にしているため、門を構え、エントランスから、ブランドの世界観をインショップでも表現しました。 大阪では、ロフトマンといったセレクトショップを中心に展開をしていたため、アウトドアよりも、ファッションでのブランド認知が高かったため、インショップ展開により、アウトドアブランドの信頼性も訴求していきたいとも語っています。 アークテリクス本国では、日本を重要なマーケットとして挙げています。 日本の都市部のほとんどは、ファッションとアウトドア、そしてスポーツが融合しており、街によって、カラーが分かれており、世界的に見てもとても珍しい環境が整っているため、リアクションが得られる機会は大変貴重だと考えています。 ブランドがしのぎを削る環境があるからこそ、訴求できるブランドの存在意義を発揮するためには、主要な都市に、ストアを出店していきたいと考えていることも明かしてくれました。
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