イギリス上流階級の人々が愛用するブランド、バブアー(BARBOUR)のジャケットの中でも、オイルドジャケットの代表として、ビデイル(BEDALE)とビューフォート(BEAUFORT)があり、どちらの形もロングセラーとなっています。
ビデイルは、1980年に乗馬服として誕生しており、初めてのオイルドジャケットに選ばれ、バブアーの中でも特に代名詞となっているジャケットです。現在では、3つのデザインが展開されており、オリジナル、クラッシック、そしてスリムフィットと、着る人に合わせて選ぶことができます。
もう一つの代表的なオイルドジャケットが、1983年に狩猟用に開発されたモデルで、ビューフォートです。ビデイルとビューフォートのどちらも、デーム・ヘレン・バブアー(Dame Helen Barbour)がデザインを施し、コーデュロイの襟が付いており、バブアーの代表的なタータンチェック柄を用いた裏地になっています。
また、ライナーを付け外しすることができるといった機能面も優れています。一見したデザインがよく似ているビデイルとビューフォートですが、違いは、ディテールの細かい部分に現れています。
まず一番分かりやすい部分では、着丈です。ビデイルはお尻が隠れる程度の丈であるのに対し、ビューフォートの方が少し長く、太ももの真ん中あたりまで丈がきます。裏地も同じタータンチェック柄を使用しているのですが、ビューフォートは裾の部分まで綿素材のタータンチェックなのに対し、ビデイルは、裾に近い部分はナイロン素材の無地の生地に切り替わっています。
袖の部分もよく見ると違いがあります。ビデイルの袖口は、二重になっていますが、リブニットでしっかりと手首を温める作りです。一方のビューフォートは、ナイロンの素材で二重の袖口になり、マジックテープで調整するようになっており、素早く袖をまくれるようなデザインとなっています。
どちらも使いやすいよう工夫されたたくさんのポケットが付いていますが、ビデイルにしかない特徴は、ジャケットの後ろ部分の下の方にあるゲームポケットです。ファスナーで大きく開くデザインとなっており、捕らえた獲物をすっぽりと納めやすいようデザインされています。