バブアー(Barbour)のオイルドジャケットは、ファッション性と機能性の両方を兼ね備えたアウターとして、世界中の人々を魅了しています。バブアーのオイルドジャケットは小まめに手入れをすることで半永久的に着ることが可能であり、このメンテナンスこそがバブアーのジャケット所有者の嗜みだとも言われています。
オイルドジャケットの最大の特徴とも言えるのは、素材にワックスコットンを使用しているところです。防水オイルによる処理という特殊な防水加工が施された素材を使用して作られたオイルドジャケットは、日常のお手入れでも細心の注意が必要です。
毎日のお手入れで一番重要なのはブラッシングです。ジャケットの表面に付着した砂埃や汚れは日常的に小まめにブラッシングすることが大切です。特に、バブアーのオイルドジャケットは襟元がコーデュロイでできています。この、コーデュロイ部分は皮脂汚れが付きやすいので特に念入りにブラッシングする必要があります。
しかし、コーデュロイ部分にあまり力を加えてブラッシングしてしまうと、生地が傷んでしまうので、表面の汚れを落とす程度に優しくブラッシングするようにしましょう。また、ブラシは、他の衣類に使用しているものを兼用して使うのではなく、必ずバブアーのジャケット専用のブラシを準備して下さい。オイルドジャケットの表面に施されたオイルがブラシを通じて他の衣類に付着するのを防ぐためです。
バブアーのオイルドジャケットの特性は、風雨を通しにくいことです。そのため、他の衣類に比べて通気性に劣るので、湿気の多い日本の気候では、カビが生えやすくなってしまいます。小まめに風通しの良い場所で陰干しすることも大切です。また、オイルドジャケットをクローゼットやタンスに収納する場合、通気性の良い布を被せて保管しなければいけません。
特に、購入して間もないものやオイル入れをした直後のジャケットはオイルがジャケットに定着していないので注意が必要です。保管用のカバーも、ブラシ同様バブアー専用のカバーを準備しましょう。
バブアーのジャケットの最大の魅力は年月と共にオイルコーティングが剥げ、独特の風合いが出てくることです。しかし、あまりにもオイルが剥げすぎてしまうと、防水、防風効果が弱まってしまい、ジャケット自体の強度も弱くなってしまいます。そのため、ジャケットの強度と輝きを保つ目的で、ジャケットに防水オイルを塗るリプルーフという作業が非常に重要になります。
自分でリプルーフをする場合は、5月から8月の気温が高い時期に行うのがお勧めです。寒くなってからリプルーフをすると、オイルがジャケットに定着するまでに時間がかかり、着用時にオイルがしっかり定着していない恐れがあります。ブラシとスポンジで表面の汚れを落としたら、バブアー専用のオイルを溶かし、塗りこみます。その後、風通しの良いところで乾かせば終了です。
また、メンテナンスは日本でのバブアーの販売元、ラヴァレックス社に依頼することも可能です。ラヴァレックス社では7年以上の経験を持つ職人が一点ずつ丁寧な仕上げを施してくれるので安心です。