バーバリーのイメージ一新
クリストファー・ベイリーは、グッチやダナ・キャランのデザイナーを経て、2001年にバーバリーに入社、バーバリー・プローサム、バーバリー・ロンドン、トーマス・バーバリー、その他ライセンス商品も管理しました。
その8年後、2009年にはチーフクリエイティブオフィサー(CCO)の役職に就き、バーバリーブランドの総合演出を統括しています。
2014年には、アンジェラ・アーレンツの後を継ぐ形で最高経営責任者(CEO)となりました。彼はバーバリーブランドの歴史を守りつつ、ブランドのイメージを一新。
たとえばトレンチコートなどバーバリーが持つ遺産を重要視しながらも、シーズンごとにデザインテーマを変え、よりモダンな印象にリニューアルさせます。
これによってバーバリーのブランドイメージの若返りにつながり、称賛を浴びました。
2005年には「ブリティッシュ・デザイナー・オブ・ザ・イヤー」で最優秀デザイナー賞を、2007年と2008年には連続で最優秀メンズウエアデザイナー賞を受賞。2009年には、ファッション業界への功績が称えられ、大英帝国勲章を叙勲しました。
クリストファー・ベイリーの人物像
クリストファー・ベイリーは1971年にイギリスのヨークシャー地方で生まれました。
父は大工、母はマークス&スペンサーというブランドのビジュアルデザイナーという、クリエイティブな家庭で育ったベイリーは、ウェストミンスター大学のファッションデザイン学科を卒業後、イギリスの名門であるロイヤル・カレッジ・オブ・アートにて修士号を取得。
ロイヤルカレッジ在学中に、ダナ・キャランよりスカウトを受け、卒業後、ニューヨークに渡り、ダナ・キャランのアトリエでデザイナーとして働き始めます。2012年には、俳優のサイモン・ウッズと結婚が報告されています。
バーバリーのアンジェラ・アーレンツは、クリストファー・ベイリーという人間について「クリストファーの明確で一貫性のある純粋なビジョンにより、バーバリーは今、ブランドの歴史において最も団結力を強めています。(中略)クリストファー・ベイリーを知る人は誰もが、『彼は、同世代で最もすばらしい才能の持ち主で、謙虚な人柄で功績を残している』と評します」と言葉を残しています。
彼のエネルギッシュで、誰に対しても気さく、誰からも好感を持たれるという人物像が見えてきますね。これからも現在のファッション界において影響力を持つデザイナーの一人として、活躍し続けるでしょう。