現代に繋がる革新
「ブルガリ(BVLGARI)」は2014年、創業から130周年を迎えた世界屈指の一流ブランドです。現在のスタイルにたどり着くまで、多くの変革期がありました。
ブルガリの歴史の内でも、1980年代以降の後期に位置するブルガリの変化は、まさに現代のブルガリにつながるコレクションの誕生です。
1980年に、ハイジュエリーにのみ使用されていた高級貴石に、色付きのシルクコードを合わせたカラフルな技法をブルガリは発表しました。この技法によって生まれたジュエリーは、色の種類が豊富なアイテムばかりで、より服装を引き立てる要素となっていったのです。
「パレンテシ」
また、80年代に発表された代表的なコレクションの「パレンテシ」は、ローマの敷石からアイディアを得てデザインされています。無限の組み合わせ、はっきりと力強く表現したデザインが印象的です。
ブルガリが生んだ、最も知名度の高いデザインとも呼ばれ、パレンテシのチョーカーは代表作となっています。
より自由なデザインに
そんな一方で、1990年代に発表するジュエリーは変化を遂げていきます。80年代に固定化されていたスタイルを変え、ダイヤモンドから放たれるフリンジがきらめくネックレスが人気を集め、より自由なデザインを求められる時代となっていきました。
90年代に発表されたコレクションの中には、自然素材を使用し型にはまらないデザインが多く見られます。「ナチュラリア」と呼ばれるコレクションはその真骨頂で、魚や貝などの模様を独特なデザインに仕上げたジュエリーが目を引くコレクションです。
また、「チャンドラ」コレクションでは、浮彫で表現された曲線や球状の装飾がホワイトポーセレンで形作られています。
これらの90年代のコレクションは、ゴールドや色鮮やかな貴石とともに、リングやネックレス、イヤリング、ブレスレットなどのアイテムに進化しブルガリの代表作となりました。
またこの1980年から1990年までの10年間で、ブルガリのスタイルには特徴的な点があります。そのひとつが、ボリューム感や、すっきりしたデザイン、印象的な色、イエローゴールドなどがブルガリらしさとして印象付けられた点です。
ブルガリが一貫して伝え続ける「着け心地のよさ」は、どんなジュエリーであっても身軽に身につけることができ、より上品に、プレシャスなものであり続けるものを指しています。