ステラ・マッカートニーの就任

1992年、クロエ(Chloe)は1987年までクリエイティブディレクターを務めていた、ドイツ出身のファッションデザイナーカール・ラガーフェルド(Karl Lagerfeld)を再び迎え入れます。 1998年にはステラ・マッカートニー(Stella McCartney)が新しくクリエイティブディレクターに就任し、カール・ラガーフェルドはクロエを去ります。 ステラ・マッカートニーは、元ビートルズのポール・マッカートニー(Paul McCartney)の次女で、イギリス生まれのファッションデザイナーです。 ステラ・マッカートニーは、今までのクロエのクラッシックさと高級感はそのままに、カラフルでキュートな感性を注ぎ込み、新しいクロエに進化させました。 2001年までクロエのクリエイティブディレクターを務め上げ、その後は高級ブランドグッチとパートナーシップを結び、「ステラ・マッカートニー(Stella McCartney)」という独自のブランドを立ち上げることになります。

フィービー・フィロの就任

2001年にはステラ・マッカートニーの後任として、弱冠24歳のフィービー・フィロ(ファイロ)(Phoebe Philo)がクリエイティブディレクターとして就任します。 フィービー・フィロは、ステラ・マッカートニーのアシスタントとして、ずっとクロエに貢献していましたが、当時はまだ無名のデザイナーでした。 クリエイティブディレクター就任後、フィービー・フィロは抜群のセンスとバランス感覚を武器に、現代女性の憧れとなるような華やかさのあるデザインを提供します。 フィービー・フィロが発表した「パディントン(Paddington)」という大きな鍵のモチーフが付いたバッグは大流行し、フィービー・フィロは一躍有名人になります。

「シー・バイ・クロエ(See by Chloe)」

2001年の秋冬コレクションには、セカンドラインの「シー・バイ・クロエ(See by Chloe)」を発表しました。 シー・バイ・クロエは、クロエの持つ女性的で華やかなイメージはそのままに、カジュアルでよりデイリー使いに特化したデザインが反響を呼び、現在の日本でも大人気のブランドに成長していきます。

2006年以降のクロエ

2006年、妊娠・出産を機にフィービー・フィロがクロエを去り、その後は、パウロ・メリム・アンダーソン(Paulo Melim Andersson)がチーフデザイナーに就任しました。 2008年にはハンナ・マクギボン(Hannah MacGibbon)がクロエとコラボフレグランスを発表し、その後、クロエのクリエイティブディレクターとして、2009年の春夏コレクションも担当することになります。 クロエの創始者であるギャビー・アギョン(Gaby Aghion)は、2013年にフランスの名誉勲章「レジオンドヌール」が授与され、2014年9月27日93歳でその生涯に幕をおろしました。 ギャビー・アギョンが生んだクロエというラグジュアリープレタポルテブランドは、彼女の死後も衰えることなく、彼女の意思を継ぎながらさらなる発展を遂げていきます。
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