奇才ガレスピュー
ガレス・ピュー(Gareth Pugh)は、「売ることを考えていない」という指摘を受ける一方で、世界的なファッション誌ヴォーグ(VOGUE)の編集長アナウィンターをして「彼が天才であることは否定できない」と言わしめる奇才デザイナーです。そんなガレス・ピューとも、クロムハーツはコラボレーションしています。このコレクションは、イギリスを代表する高級百貨店のひとつ、セルフリッジズ(Selfridges)にあるザ・ワンダー・ルーム(The Wonder Room)内のクロムハーツショップ限定で、2014年1月から販売されました。
力強さの融合『現代的な鎧』
このコラボレーションを実現するにあたって、デザイナーのガレス・ピューはロンドンとロサンゼルスを幾度となく行き来し、クロムハーツのファクトリーを訪ねるだけでなく、総帥リチャード・スタークの自宅でその家族や友人たちとも時間を共有することで、様々なインスピレーションを得たそうです。また、ガレス自身は「私にとって美しさとは、力強さを意味している。かつて自分のデザインするものを『現代的な鎧』と言い現わしたことがあるが、それがクロムハーツのスピリットと非常にマッチしていると感じた」と語っています。
発表されたコレクションは「モダンアーマー」、まさに現代的な鎧をキーテーマにイギリスらしさもミックスされたものでした。シルク素材のトレンチコートやがっちりとしたジャケット、ビスチェ、フロアレングススカート、ブラックフェザーのヘッドピース、6インチのシルバーダガーで作られたハイヒールブーツ、グローブなど、ウェアからレザー小物に至るまで14点のアイテムで構成されており、クロムハーツの持つ世界観と、ガレス・ピューの類稀なる個性が絶妙に融合した展開となっています。
なお、そのコラボコレクションが発表される前年の2013年の10月には、クロムハーツがガレス・ピューのためにディナーパーティーを開催しています。ロサンゼルスのマリブ市内で開かれたそのパーティー会場には、ガレス本人はもちろん、リチャード・スタークの妻であり、クロムハーツの共同経営者であるローリー・リン・スタークや、スーパーモデルのシンディ・クロフォード、その夫であり実業家のランディー・ガーバー、女優のケイト・ハドソンなどが顔を揃えていました。