シルバーアクセサリーの中でもペンダントやネックレスは、初めて着ける人にとって最もハードルが低く、入門しやすいアイテムと言えるでしょう。クロムハーツにも、ファーストアクセサリーとなるような小ぶりでシンプルなものから、存在感抜群の大きなものまで、多くの種類が存在しています。
そもそもペンダントとネックレスとは、どのように違うのでしょう?一般的には、ネックレスは首まわりを飾る装飾品を総称して言うようです。そして、ペンダントには「ぶら下げる」という意味があるため、飾りのモチーフををぶら下げるようなタイプを「ペンダント」と呼ぶことが多いのです。何もぶら下がっていない首飾りに対して「ペンダント」と呼ぶことはありません。さらに、ぶら下げる飾りは、それのみを指す場合「ペンダントトップ」や「チャーム」などと呼ばれます。
CHクロスペンダント(CH Cross Pendant)
クロムハーツといえばまずこのCHクロス。クロムハーツを象徴する十字架のディテールは一目見た瞬間それとわかる、クロムハーツを代表するデザインと言ってもいいでしょう。大きさもラージやスモールなど種類がありますし、チャーンを通す部分のパーツも、バチカンのようになっていて可動するタイプと、クロス本体の裏側にループが固定されたタイプがあります。
フィリグリークロスペンダント(Filigree Cross Pendant)
フィリグリーとは針金状のパーツなどを用いた繊細な細工の彫金作品などを指す言葉で、古代インドやギリシャ、ビザンチン帝国などで多く使われた手法です。その名が示す通り、複雑に構成されたクロスモチーフが胸元で存在感を放つモデルとなっています。
3トリケッツペンダント(3 Trinkets Pendant)
3つの異なるチャームがひとつの丸カンに通されて、にぎやかに揺れるのが特徴的なペンダントです。トリンケットとは「小さな装身具」を意味しており、それぞれクロス、ダカー、シールドをかたどった3つのチャームから構成されています。ただしその重ね順は、製造時期によって違うそうです。現行のモデルでは、一番下からシールド、クロス、ダガーの順番で重ねてありますが、初期のタイプでは、一番下がクロス、続いてシールド、ダガーとなっているようで、一説によると「クロスはお墓を意味していて、その前でシールド(盾)とダガー(剣)でお墓を守っている」という意味があるとも噂されていますが、真偽のほどははっきりしていません。また、クロムハーツの創設者リチャード・スターク自身も、3トリンケッツがお気に入りで身に着けている、と言われています。
キーパーペンダント(Keeper Pendant)
リングでも同名のものがある、「番人」を意味するキーパーペンダント。ゆるやかなカーブを描く肉厚なプレートの表面にはCHクロス、それを取り巻くように華麗なフローラルがあしらわれて、重厚感と繊細さを兼ね備えたペンダントです。2008年に発売されましたが、それ以降安定した人気を誇るペンダントです。
BSフレア ペンダント (BS Fleur Pendant)
もともとこのデザインは、中世ヨーロッパ、特にフランス王家にゆかりの深い紋章「フルール・ド・リス」がルーツにあります。この場合、フルール・ド・リス(Fleur-de-lis)は直訳すれば「ユリの花」を意味しますが、いわゆる一般的なユリではなく、アヤメ(アイリス)の花が原型のようです。これがやがてボーイスカウトの世界組織である世界スカウト機構の紋章としても使われるようになりました。大きく開いた3つの花弁が根元でひとつに束ねられたデザインには、「世界中のスカウトメンバーはひとつの家族である」という意味が込められているそうで、クロムハーツの「BSフレア」の「BS」は、このボーイスカウトの頭文字からとっています。ボリュームがあって造形の曲線が美しいこちらのモチーフは、3人いたクロムハーツ創設メンバーの1人、レナード・カムホートがデザインしたものです。
ドッグタグペンダント(Dogtag Pendant)
ドッグタグはもともと、軍隊で個人を識別するための認識票として使われていたもので、戦争映画などでもドッグタグを使ったシーンはよく見かけます。多くの場合、同じ内容が書かれたタグを2枚チェーンに通して首からぶら下げて使います。2枚セットにするのは、その個人が亡くなった場合、片方を遺体に残しもう1枚を報告管理用で使うためだったようです。クロムハーツではこのドッグタグもペンダントのモチーフとして採用しており、CHクロスの形に切り抜いた「カットアウトクロスドッグタグ」や、BSフレアのモチーフを刻んだ「BSフレアドッグタグNYC」、無数のクロスとホースシューが描かれた「ゴッドブレスザワールド」などの他、多くのモデルが存在します。1枚でシンプルに着けても、2枚で重ねづけしても楽しめるアイテムと言えます。
その他にも数えきれない種類があるペンダント。ペーパーチェーンに通して使ったり、三つ編みのレザーチョーカー「レザーブレード」に通して使う、複数のチャームを重ねづけするなど、シーンやコーディネートに応じて様々な楽しみ方ができるのではないでしょうか。