チャーチ(Church’s)の靴は、グッドイヤー・ウェルト製法で、8週間の時間をかけ250もの工程を経て作り出されています。イギリスはノーサンプトンの工場で熟練の職人の手作業により丁寧に作られる上質なシューズとして、その名を世界に知られています。
チャーチのシューズは、そのデザインとラスト(木型)による表情の違いが魅力です。1999年にプラダ・ホールディングB.V. (Prada Holding B.V.)がチャーチを買収しました。そのため、買収前のチャーチのラストを、旧ラスト、買収後のラストを新ラストという場合があるようです。
ラスト173
ドレスシューズベスト3といわれているモデル、ディプロマット(Diplomat)、コンサル(Consul)、チェットウィンド(Chetwynd)に共通して使用されているラストです。ラスト73、ラスト100にその端を発しています。
ラスト73
1940年に登場したラスト73は、チェットウィンド、ディプロマット、グラフトン(Grafton)などの傑作といわれたシューズに使用されていました。つま先の形が丸くもなく、角張ってもいない絶妙のバランスが特徴の、上品でクラシックなデザインです。現在廃盤となっていますが、限定品として復刻されるケースもあります。
ラスト100
ラスト73の後継モデルとして2000年に発表され、クラシックとモダンを融合させたデザインになります。若い世代にも、チャーチのシューズを知ってもらいたいという思いから作られた、つま先にボリュームがあるラストです。
ラスト173
2003年に発表され、現在チャーチのドレスシューズの主軸となっています。ラスト73のつま先の形を継承しつつ、現代人の足型によりフィットするようにした、ラスト73とラスト100を融合させたラストです。
ラスト81
1950年代から現在まで愛され続けているラストです。ドレスシューズよりもカジュアルなシューズのメインラストとして使用されており、丸みを持ちボリュームのあるつま先が魅力になります。フェアフィールド(Fairfield)など、スエードのシューズに良く使用されているラストです。
ラスト103
メンズのアイコンシューズとしても名高いシャノン(Shannon)に使用されているラストです。ノーズが少し長めで、ボリュームがあるつま先のデザインは男らしい印象を与えます。考えられたそのつま先のデザインは、適度なゆとりがあり履き心地の良さを生み出しています。
ラスト136
2010年に登場した、ロングノーズラストです。シャープなフォルムが印象的で、低めでコンパクトなつま先のデザインにモード感をプラスしたラストになります。トレンドを取り入れながらも、チャーチのクラシックな品の良さは健在です。シティコレクションのロンドン(London)やトーキョー(Tokyo)など都市のネーミングのつけられたモデルで使用されています。
チャーチは、様々な種類でよりよい靴を作り上げています。