シカゴを拠点として創業したコールハーン(COLE HAAN)は、シューズやバッグ、アクセサリーなどを展開しているブランドです。中でも人気商品は靴で、とりわけ、ルナグランドとゼログランドの2つのシリーズはベストセラー商品となっています。
ルナグランド
コールハーンは1988年にナイキ(Nike)の完全子会社となり、2000年以降ナイキのもつエア技術を高級靴に取り入れた靴作りを開始しました。それがルナグランドシリーズです。
このシリーズの靴のクッショニングシステムは、ナイキの靴にも使用されている「ルナロン」を用いており、軽やかな履き心地に仕上がった革新的な靴として評判を呼びました。
なお「ルナ」は月という意味のlunaのことで、地球の6分の1程の重力しかない月の上を歩いているかのような、ふわりと軽い履き心地であるということを表しています。
「グランド」は地面を指すgroundではなく、雄大な・華やかな、という意味のgrandのことです。靴の中に足を入れると、その軽やかさから靴を履いていないような感覚を覚える人もいるほどです。
ゼログランド
コールハーンは2013年になると、ナイキの傘下から離れる選択をします。新たな船出を切ったコールハーンが次に生み出したのが、ルナグランドを進化させ、2014年の7月に発売開始されたゼログランドシリーズです。
このゼログランドの靴の特徴を挙げると、大きく3つあります。1つめはランニングシューズのように軽量であることです。約290gという、驚くような軽さを実現した商品もあり、コールハーンの靴の中でもその軽さは最高クラスです。
それほどの軽い靴が開発できた要因として、アッパーに合皮ファブリックを使用していることや、靴のパーツと縫い目を減らすこと、更には靴に穴飾りを施すことで、生地を切り抜いていることが挙げられます。
またソールに切り込みを入れて溝を作る工夫により、軽量化だけでなく通気性の良さや、完全にソールを折り曲げることができるほどのしなやかさ、履き心地の良く歩きやすい靴に仕上がったのです。
クッショニングシステムは、「グランドOS(GRAND.OS)」というブランド独自のものになりました。機能性はもちろん、デザイン性も高い評価を得ています。スーツからジーンズまで合わせる服を選ばないため、リラックスする休日からビジネスシーンまで幅広く使えます。
2014年秋にレディースシューズが販売開始されると、疲れを感じさせない履き心地でたちまち人気を博します。その後キッズラインも誕生し、多くの人々に支持されています。