オールスターの誕生
1968年、コンバース(CONVERSE)は、レザー兼スエード製のオールスターを発売します。これは、プロバスケットボール選手の競技用のモデルとして開発されました。
1969年、スター&バーズ(★マークと、2本のライン)をアッパーに配したスムースレザーオールスター(通称ジャックスター)が誕生します。2本のラインは単なる飾りというだけでなく、バスケットボールをする時の激しい足の動きを補助するために作られたものでした。
1971年、キャンパスオールスターのカラー展開が8色となります。1970年、スエードアッパーが発売、1972年には、スムースレザーのハイカットが発売され人気となりましたが、1973年に生産は終了しました。
幻のワンスター
1972年、コンバースは、ニューヨークの大企業でもあるエルトラ・コーポレーション(The Eltra Corporation)に買収されてしまいます。
そしてこの時、エルトラ社はジャックパーセル(JACK PURCELL)で有名なBFグッドリッチ(B.F.Goodrich)のシューズ部門を買収し、傘下に収めました。また、リストラなどを行い、巻き返しを図ります。
1974年から1975年に製造されたワンスターは、優れた耐久性があるレザーをアッパーに採用しました。たった2年間のみの製造ということから、幻のワンスターと呼ばれています。
ランニングシューズへの参入
ランニングシューズ分野へ参入したのは、1975年のオールスター トレーニングシューズに始まり、翌年にはナイロン製のカラフルなオールスターナイロントレーニングシューズが発表され話題となりました。
1976年、Dr.Jことジュリアス・アービング(Julius Erving)がプロリーグにデビューし、プロバスケットボールの歴史を変えたといわれる伝説のプレイヤーとなります。
彼の華麗なプレイを足元から支えていたのが、レザー製のバスケットボールシューズプロレザーでした。足首を保護し、サポート性もあるプロレザーは、小さな子どももあこがれシューズとして人気を博し、他社を圧倒していました。
1977年、人気モデルのランニングシューズ、スターファイヤーが発売されます。カラー展開から青りんごの愛称で多くの人から親しまれます。
防水性に優れたスエードや、通気性の良いメッシュ素材を使ったワールドクラストレーナーを登場させ、コンバースはバラエティに富んだランニングシューズを展開することになりました。
1979年、親会社であるエルトラ社は、この年コンバースを手放します。
原因は、1970年代後半に、世界的なジョギングブームが巻き起こり、ランニングシューズ系のメーカーは売り上げを伸ばせたものの、バスケットシューズをメインにしていたコンバースは、対応が遅れたために経営危機を迎えました。