クルチアーニのニット
クルチアーニ(Cruciani)は、1966年にイタリアのマリタル(Maglital)社というブランド内のニットウェア専門に扱う部門として始まりました。
クルチアーニのニットは、最高級と呼ばれる素材を使用しています。素材への探求心を持ち、常に新しい素材を開発しウェアに使うことを積極的に行っています。
今まで、綿素材に様々な種類の加工を施したものや、プリント技術を使って編み込みのように見せたものなどユニークな素材を開発してきました。
そして、ニット製造に関する一連の作業をすべて自社で行うこともクルチアーニの特徴です。その中には糸を紡ぐ紡績作業や染色作業も含まれます。
クルチアーニが生み出すニットのシルエットは体に程よくフィットするタイトな形です。この形は一枚で着用できる他、アウターなどのジャケットの下に着用してもごわつきません。
ハイゲージニット
このブランドのニットで定番と言われているモデルはウールを使ったハイゲージニットです。
ゲージとは、編み機に使っている針の密度を表す単位のことで、数字が多くなるほどニットの厚みが薄くなります。クルチアーニで人気のハイゲージニットは27ゲージや33ゲージと言われており、ウールで45ゲージというとても薄いながらも耐久性に優れたニットもあります。
また、ニットのほかには3000種類もの色を組み合わせて作られるストールが人気です。
「クルチアーニ ゴールド(CrucianiGold)」
クルチアーニがスタートした40年後の2006年には新たなサービスを開始しました。それは、ニットウェアをカスタムメイドするサービスで、クルチアーニ ゴールド(CrucianiGold)という名がつけられます。
これは、カスタマーのリクエストに基づき、クルチアーニが所有する数種類の型や数十種類以上のカラーから選んだオリジナルのニットを作ってくれるもので、お気に入りの一枚を作ることができると人気です。
日本進出
クルチアーニの日本進出は2007年で、東京ミッドタウンの中に専門店をオープンさせました。現在クルチアーニは日本では東京と大阪に3軒の直営店舗を構えています。
2009年、アパレルブランドであるメニケッティ(MENICHETTI)のデザイナーであるロベルト・メニケッティ(Roberto Menichetti)がクルチアーニのディレクターに就任し、現在はメンズ・ウィメンズのコレクションのほかにアクセサリーを展開しています。
2011年、クルチアーニが発売した「クルチアーニC」という四つ葉のクローバーをモチーフにした、レースメーカーとの共同デザイン刺繍ブレスレットは、同年9月に行われたヴォーグが主催するファッションイベントで発売され大ヒットとなり日本でも注目されます。
日本では2011年に起こった東日本大震災へのチャリティーブレスレットが2012年に発売され、クルチアーニから宮城県石巻市へ1,000万円が寄付されました。