東京渋谷のディーゼル(DIESEL)店内にある、ディーゼルアートギャラリーは世界中から様々なアーティストを招き、年四回のアート展を開催しているギャラリーです。展示だけでなく、アート作品、アーティストの関連グッズ、ギャラリーオリジナルグッズの販売も行っています。
ライフスタイルブランドという視点から見たディーゼルの持つ世界観を発信しているコンセプトショップ、DIESEL SHIBUYA地下1階に位置しているこのディーゼルアートギャラリーは、ユニークなアーティストセレクションで、国内のみならず、海外からも注目を集めています。
2016年8月から11月まで開催された「MASKS展」では、アジア在住のアーティスト26組が参加したことで話題となりました。シンガポール在住の異能集団、Kultのキュレーションのもとで、インドネシア・フィリピン・日本・韓国・台湾・シンガポール・タイの7カ国から、それぞれ異なった背景を持つ26組のアーティスト達が結集しました。
彼らは立体作品、ストリートアート、イラスト、工芸などの作品を通じて、現代の仮面=MASKが意味しているものを探り、表現しました。
2016年11月から2017年2月までの間は、ディーゼルが日本へ上陸してから30周年を迎えるというアニバーサリーイヤーを記念して、横尾忠則氏のポップアップストアを開催しました。
吉祥招福シリーズからよりすぐられたシルクスクリーンや、入手困難な名作ポスター、キーホルダーやノートなど小物類を中心にしたグッズ販売も展開され、評判をよびます。期間中、ディーゼルアートギャラリーは、アート作品とグッズが一堂に集結した豪華な空間となりました。
また、2017年2月から5月にかけてはアーティスト、KYOTAROの、実に7年ぶりとなる大型個展、「Clad in the Universe-宇宙を纏う」を開催しました。
KYOTAROは、本来なら見ることができない、異次元の存在に彼が形を与えることで作品を創造しています。気泡や水滴などの質感の描写や、神々や幻獣、妖精など、彼が生み出す作品は、モノトーンを基調にしながらも、見るものを鮮やかな世界へと引き込ませる、と言われています。
本展では、「10万年後の未来の世界で未来人が身にまとう衣」というテーマのもとに描かれたドローイングを中心に、新作の大型作品13点、ペイントを含む小作品約80点が展示されました。
光や液体でできた衣、意志疎通を促す衣、通信機能が加わっている衣など、現代社会での再現は極めて困難な日常生活では決して見なれない造形の表現によって、遠い未来の世界へと思いを馳せ、また未知の世界への探求を促す空間を作り出しました。