ファセッタズム(FACETASM)の創立者でありデザイナーでもある落合宏理は、1977年東京に生まれました。
ギルドワークでの経験
1999年に文化服装学院を卒業した後、ギルドワークに入社します。
ギルドワークはズッカ(ZUCCA)、アンダーカバー(UNDER COVER)、コムデギャルソン(COMME des GARÇONS)などの、国内外のモード系のブランドをメインの取引先とするテキスタイル会社です。
そこで8年間勤務すると同時に、洋服や家具から内装までを手掛けるアーティスト、NGAPのアシスタントを務めました。
ファセッタズム設立へ
2007年に、自身のブランドであるファセッタズムを設立します。ブランド名のファセッタズムは造語で、フランス語でダイヤモンドなどの切り子を意味している単語facetを軸にして、様々な見え方、顔、という意味合いが込められています。
ファセッタズムは2007年S/Sより、東京コレクションにおいて展覧会形式で作品を発表しました。
ファセッタズムの魅力
ファセッタズムのアイテムは、ほぼすべてがオリジナルで、トレンドや人気に流されることなく、自分たちが使用したいと思えるものだけを取り入れています。
パターンはベーシックでありながらデザイナーのひと手間が加味されそこに現代的なテイストが組み込まれているのが特徴です。
ファセッタズムのデザインは落合宏理自身が10代の頃を過ごした東京で当時ファッションの主流となっていた裏原系と、モードを上手く融合させており、そこに現代の若者が強く惹きつけられています。
日本を代表するブランドとして
2012年の春秋コレクションでランウエィデビューした落合宏理は、同じ年にイタリアで開催された展示会PITTI IMMAGINE UOMOのTOKYO FASHION WEEK ITALYに参加します。
2013年には第31回毎日ファッション大賞において新人賞・資生堂奨励賞を受賞し、翌2014年、TOKYO FAHION AWARDを受賞しました。
2015年には原宿にファセッタズムの直営店をオープンさせました。この店舗は一階がショップ、二階はプレスルームになっており、服を販売するのみでなくさまざまなイベントを行い原宿のカルチャーを盛り上げる拠点になっています。
また、同年ジョルジオ・アルマーニ(Giorgio Armani)の支援を受けて、ミラノで初めてのショーを開催します。これは、アジアン人デザイナーでは初めての快挙です。
2016年には第3回LVMH Young Fashion Designers Prizeの最終選考に日本人として初めて選ばれ、同年リオオリンピック閉会式において披露された東京パフォーマンスの衣装を担当し、世界からも注目を集めるようになりました。
「いびつなものではなく、本当に美しいものを造りたいです。心ふるわせ、楽しいと感じてもらえるものつくりを目指す。」と語る落合宏理は、常に新しいものに挑戦し続けています。