フェンディ(FENDI)は、90年の歴史の中で培ったデザインや価値観を大いに活用し、現在も斬新なアイテムを作り続けています。FENDIは革製品と毛皮工房のお店として1925年誕生しました。
FENDIといえば、ズッカ柄やペカン柄、バゲットを連想される人が多いと思います。しかしFENDIの成功の始まりは毛皮コートです。カール・ラガーフェルド(Karl Lagerfeld)が手がける毛皮コートは、品格のあるラグジュアリーなデザインと変革していきます。織り込みや重ね込みなどの技法、エナメル加工やステッチ使いなどデザイン性の高いファーコートは毎シーズンコレクションを発表しています。
1965年毛皮コートのプレタポルタの発表と同時期に、 ブラウン系の生地に黒文字で「F」の文字は“ダブルF通称「ズッカ柄」”と呼ばれ、裏地に使ったコートが世の中を賑わせました。裏地から始まった「ズッカ柄」はその後バッグなどにも採用されブランドイメージの一つとして現在も使用されています。さらに「ズッカ柄」のミニサイズの「ズッキーノ」も登場し、さりげないブランドアピールで2003年に生まれました。
また「ズッカ柄」と一線を画する太いストライプの「ペカン柄(PEQUIN)」も1983年に登場して以来直線的で上品なデザインはモダムニストを代表するフェンディの中心デザインとして人気を博してきます。2013年には誕生30周年としてアニバーサリーコレクションも発売されました。
1994年に発表された「セレリア(SELLERIA)」は、受け継がれた技術の賜物とも言えるラインです。創業当時から採用している馬具製造の手法「クオイオローマ」を使い熟練した職人がひと針ずつ丁寧にステッチを刻んでいきます。機械で作るよりも6倍もの時間をかけ手作業で行います。FENDIのデザイナーといえば、カール・ラガーフェルドが有名ですが、このセレリアシリーズはFENDI3代目のシルヴィア・フェンディ(Silvia Fendi)の功績として世に名を刻んでいます。FENDIのバッグラインでも格別の存在としてローマの伝統を再現する名作となりました。
2013年に登場した、困ったりした表情が可愛いモンスター「バッグバグズ(BAG BUGS)」は今最も勢いのあるFENDIのラインで、世界を圧巻しています。最初はファーチャームのみの発表でしたが、人気爆発のため「バゲット」「ピーカブー」「革小物」などに取り入れられ、モンスターバッグとして海外セレブや有名人御用達のアイテムとなりました。ズッカ柄やペカン柄に肩を並べるデザインになるか今後に期待が膨らむラインです。