「ジバンシィ(GIVENCHY)」とは、ユベール・ド・ジバンシィ(Hubert de Givenchy)が、1952年にフランスで創設したファッションブランドです。24歳の初コレクションで、斬新なアイデアと鋭い感性が評価され、「モードの神童」と呼ばれるようになります。
ハイストリートファッションの立役者
そんなジバンシィが最終的に目指したのが、ハイストリートファッションです。
ハイストリートファッションとは、アメリカのカジュアルスタイルをベースに、ゆるめのファッションと、高級のハイブランドに身を包むファッションを融合し、一緒に着こなすファッションのことを指します。
そんなハイストリートファッションをいち早く実現・発信していったのが、ジバンシィでした。
1990年代以降にストリートブランドが広がる中、まだハイファッションとは水と油の関係でした。それはストリートスタイルのアメリカと、ハイブランドスタイルのフランスとの間に、距離があったからだと言われています。
アメリカのスタイルをフランスで発信していったジバンシィが、その状況を打破します。彼が発信することですぐに人気に火が点き、さらにその服をアーティストや著名人が着用することで、瞬く間に広がっていきました。
そんなジバンシィを代表する作品がプリントアイテムです。動物や星条旗をかけ合わせた斬新さが、モードとストリートの魅力を併せ持つデザインとなっています。
他にもTシャツの前面に、犬が口を開けて描かれているグラフィックのTシャツ、スエットが大人気で、モード系を着こなすストリートファッションに取り入れる人も多くいました。
そうやって、ハイストリートファッションの第一線を駆け抜けてきたジバンシィも、1995年に退任しました。しかし退任後も、ストリートファッションとハイブランドファッションを繋ぐ存在であることは間違いないです。ジバンジィの意思は受け継がれ、そのシンプルかつ高いデザイン性が、今でも人気の理由となっています。