きっかけとなった日英博覧会
グローブトロッター(GLOBE-TROTTER)と京友禅、千總(ちそう)が初めてコラボレーションをしたのは2010年のこと、1910年にロンドンで開催された日英博覧会100周年を記念したことがきっかけでした。
この日英博覧会に千總が出展し、来場した多くの人の目を釘付けにしたといわれています。
コラボレーション第一弾
両者が共同デザインしたモデルの名前はキョウト(KYOTO)と名付けられ、ベースはグローブトロッターの象徴ともいわれるトロリーケースです。
外装の色は柔らかいアイボリーホワイトで、内側には古典柄のハナカゴを現代風にアレンジしたピンクの小花があしらわれています。
このトロリーケースには着物を入れるケースや小物入れ、草履バッグに草履クッションが付属されており、洋装はもちろん、和装にも対応したケースです。
機内持ち込みもできるサイズのトロリーケースは、着物を連れて世界を旅してもらいたいという千總の願いも込められています。グローブトロッターと千總のコラボレーションケースは発売されると注目を浴び、すぐに完売となりました。
コラボレーション第二弾
2つのブランドのコラボレーション第二弾は2015年、千總が創業460年を迎えた年でした。この年はグローブトロッターの既存モデルをもとにした2つのシリーズを展開しています。
ひとつ目は、同ブランドの定番コレクションであるサファリがベースとなった、サファリ・ユウゼンコレクションです。トランクの外側はアイボリーホワイトで、着物の紋様のひとつである松菱柄がデザインされています。
内側は、イギリスの国花と日本の象徴である花が共演しており、前作のキョウト同様に着物用ケースや草履バッグなどが付属されました。
2つ目のトランクはチソウ・オリエント・ズイショウといい、グローブトロッターのコレクションの中でも最上級のオリエントがもとになりました。
オリエントコレクションは、特殊素材の上に漆塗りをして仕上げており、千總との共同デザインモデルでは内側に千總の職人が手描きした友禅模様が施されている特別なものです。
これら2つのコラボレーションシリーズについて、グローブトロッターのデザイナーは京都で千總を紹介されたことを明かし、2つのブランドがハンドメイドに強いこだわりがある、というところに通じ合う部分があり、コラボレーションが実現したとコメントしています。