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ヴァルカンファイバーとは
グローブトロッター（GLOBE‐TROTTER）を象徴する素材、ヴァルカンファイバー（バルカナイズドファイバー）とは一体どんな素材なのでしょう。
グローブトロッターのトランクは、今もなお創業当時とほとんど変わらないハンドメイドで作られています。そのトランクを構成しているヴァルカンファイバーは、グローブトロッターが1897創業当時から使用している特殊な紙の素材です。
イギリスで1850年代には発明されたヴァルカンファイバーは、軽量かつ強固さを持つ特殊な素材で、特殊加工を施した普通紙を何層も重ね合わせて作られています。
木材パルプや綿を原料として作られたヴァルカンファイバーは、塩化亜鉛液に浸したあと水洗いし、これを幾度か繰り返し適切な厚みにします。その後、特殊なコーティングを施して乾燥させ、着色したら完成です。
素材の特徴
ヴァルカンファイバーは、優れた強度と耐久性がありますが、その質感は金属やプラスチックからは感じられないあたたかさを持っています。
ちなみに近年、着色の技術が改良されました。そのため、以前のようないい感じの色落ちがしにくくなりましたが、衣類などへの色移りは以前よりなくなったようです。
トランクの強度
ヴァルカンファイバーを使用したグローブトロッターのトランクのその強度は、その昔「象が踏んでも壊れない」といわれていました。
1912年に発表されたカタログには、その強度を示すため1トンはある象がグローブトロッターのトランクを踏むイラストを採用したようです。
このヴァルカンファイバーは、組織の緻密性が高く、電気に対しての絶縁性、衝撃に強いという特徴を持っているため、運搬用の容器や電気絶縁材料、スポーツ用具の部品にも使用されています。
軽量かつ耐久性がある素材を使っているグローブトロッターのトランクは、南極探検の際も使用され、ヴァルカンファイバーは南極のような過酷な自然条件にも耐えうる性質を持っています。
ヴァルカンファイバーは、グローブトロッターのトランクがラグジュアリーかつ、絶対的な信頼を寄せられている重要な要素といえるでしょう。
