創設者 ウェイン・グレゴリー
バックパックメーカーとして有名なグレゴリー(Gregory)は、1977年にアメリカ・カリフォルニア州のサンディエゴにて設立されました。
創設者であるウェイン・グレゴリー(Wayne Gregory)が初めて自分でバックパックを製作したのは14歳の時です。
ボーイスカウトのプロジェクトとして木製フレームパックを作ったのですが、その完成度はとても高くアドベンチャー16(Adventure16)の創設者アンディー・ドロリンガー(Andy Drawlinger)にその才能を見出され、数年にわたりアドベンチャー16で経験を積みました。
その後、ウェインが22歳のときに妻スージーとともに、今までないデザインと機能性を持った大型のフレームザックの製作を目指し、サンバード社(SUNBAIRD)を設立します。
しかし、1973年にサンバード社は解散しますが、ウェインのバックパックへの情熱は冷めることなく、フリーのデザイナーとなってテントや寝袋などを手掛けたり、いろいろなアウトドアメーカーの製作に加わったりして、知識や経験、技術を高めていきました。
グレゴリーのスタート
その後、大型フレームザックに限界を感じたウェインは、自分の中にあるバックパックへの情熱を再確認し、1977年にサンディエゴでバックパック専門会社である、グレゴリー・マウンテン・プロダクツ(GREGORY MOUNTAIN PRODUCTS)を設立します。
それから30年間、南カリフォルニアを本拠地として活動を続けます。
設立当初は、バックヤードでバック作りをし、店舗でお客さんとテクニカルな話題で盛り上がるのが彼の日課となっていました。そのやりとりの中で新しいアイデアを生み出し、製品作りに活かしていました。
フィッティングの重要性
ウェインは、バックパックにとってフィッティングはなにより重要なことだと思っていました。広大な大地を有するアメリカだからこそ、一度大自然の中に足を踏み入れると、戻ってくるまで数日かかります。その間の食料や水、テントなどすべて自身で持ち運ばないといけません。
そこには、いかに苦痛なく荷物を運べるかが重要となってきます。アメリカで生まれたウェインだからこそ、その重要性を理解し追求していました。
60歳を超えたウェインは「自分が作りたいものは、ものを入れる袋ではなく、ものを上手に運べる道具です。長時間使用しても疲れず、快適に背負えるバックパックを作りたいのです。」と話すほど、ウェインのバックパック作りへの情熱とこだわりは、14歳で初めてバックパック製作をしたときから変わっていません。それが現在でも世界中で愛されるグレゴリーを作り上げています。