エルメス(HERMES)の始まり

エルメス(Hermes)は、エルメス・アンテルナショナル社 (Hermes International, S.A.)が展開している、伝統あるブランドです。1837年に、ティエリー・エルメス(Thierry Hermes)がパリのバス・デュ・ランパール通りに馬具の工房を開いたのが、その始まりでした。 ティエリー・エルメスは1801年に、現在のドイツ、クレフェドで宿を営む両親のもとに生まれました。まもなく、ナポレオン軍に参加した兄のアンリは戦死、両親やその他の兄弟も、ティエリーが15歳になるまでに亡くなってしまい、早くして孤児となります。 その後、ノルマンディに移った彼は、乗馬用のハーネス(馬をコントロールする手綱など)を作る技術を学び、パリで店を開いて独立したのでした。そして、1867年にはパリ万国博覧会の馬具部門で銀賞を受賞しました。

エルメス初のバッグ

やがて、1878年にはティエリーが亡くなり、その息子であるシャルル・エミール・エルメス(Charles Emile Hermes)が跡継ぎとなって、1880年には、店舗をエリーゼ地区のフォーブル・サントノーレ24番地に移転します。 そして、1892年には、エルメス初となるバッグ、「オータクロア」を作り上げました。ちょうどその頃から、馬車に変わって自動車が交通手段として登場したことで、馬具の製造だけに頼らない事業の多角化に乗り出すこととなります。 1900年には、後の3代目となるエミール・モーリス・エルメス(Emile-Maurice Hermes)が、ヨーロッパの王侯貴族やロシア皇帝にまで、馬具とバッグの売り込みをかけ、見事に契約を果たします。 そして1902年には正式に後継者となり、兄のアドルフと共に「エルメス兄弟社」という社名に変更しましたが、1922年には兄から株を全て買取り、再び社名を「エルメス」に戻しました。

世界初のファスナー付きバッグ

この間、1920年にはハンドバッグ部門を設立。クージュ・セリエという鞍縫いの技法によって作られたバッグが人気を呼ぶようになった他、ファスナーの特許を取得し、世界で初めてバッグにファスナーを取り付けるなどの功績も残しています。1923年に発表されたバッグ「ブガッティ」(後のボリード)は、まさにそのファスナーが付いた初のモデルでした。 1926年には、パリ本店のウィンドウにディスプレイを施したところ、通りすがる人々の目を奪い、「エルメス劇場」などと呼ばれて評判となりました。これが、今やショップでは当たり前となっているウィンドウディスプレイの先駆けだったと言われています。 1927年には時計を発表、翌1928年にムートングローブを発売、バッグだけでなくトラベル用品や衣類、宝飾など、徐々に事業を展開していきます。また、2人の婿、ロベール・デュマとジャン・ルネ・ゲランらによって、フランス中へと支店を拡大していったのです。
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