異色の経歴を持つデザイナー
2003年からスタートした日本生まれのブランド、ジョンローレンスサリバン。伝統的な英国テーラードを基調とし、ファッションで表現する強さや美しさの追求のため、デザインや素材にもこだわり抜かれたコレクションを展開しています。数多くの著名人にも愛用されている人気のブランド、ジョンローレンスサリバン。柳川荒士はそんなジョンローレンスサリバンのデザイナーです。
1975年に広島で生まれ育った柳川荒士。なんと、デザイナーになる前はプロボクサーだったという驚きの経歴の持ち主です。元ボクサーの父の影響で小学生からボクシングを始め、その才能を開花させました。中央大学在籍中には全日本選手権を制し、アトランタオリンピック代表にも選出されています。オリンピック代表にはなれなかったものの、具志堅用高にその才能を見込まれ、プロボクサーとなり4年間リングに立ちました。
ボクシングに励む傍ら、幼少期からファッションにも興味があったという柳川荒士。プロボクサー時代もアパレルショップでアルバイトをしていました。
ブランドのはじまり
プロボクサー引退後にはイギリス・ロンドンで古着の買い付けを始め、中目黒の古着屋で販売すると同時に、独学でテーラードを学んでいきます。
そうして作成したジャケット・パンツ・ブルゾンが、ジョンローレンスサリバンの始まりとなりました。2003年にジョンローレンスサリバンを立ち上げます。10代から20代の若い世代を中心に人気が高まり、2006年には単独でのショーも開催、2011年にはパリ・コレクションにデビューするなど、快進撃を続けています。
ブランド名であるジョンローレンスサリバンは、1880年代に活躍したボクサー、ジョンローレンスサリバンからきています。ジョンローレンスサリバンは幼少期から無敵の強さを誇り、ヘビー級初代チャンピオンとしても有名な伝説のプロボクサーです。その強さや存在感を、ファッションという形で表現しようとした柳川荒士の想いが、そのブランド名に込められています。
日本人の体型に沿ったテーラードジャケットを代表とするジョンローレンスサリバンのコレクションの数々。そこには、デザイナー柳川荒士のこだわりが凝縮されています。これからも、多くの人に愛されるデザインを生み出してくれるはずです。これからのジョンローレンスサリバン、そして柳川荒士の活躍から目が離せません。