ジョンロブといえば靴、というイメージが強いですが、実は長年の靴作りの中で培ってきた革のノウハウを活かして、ベルトや財布、グローブなどの革小物もリリースされているほか、ソックスやネクタイなども作られています。
「RASP」
2016年の「RASP」(ラスプ)と呼ばれるラインでは長財布、二つ折り財布、カード入れなどがラインナップされています。しっとりとした美しいカーフ素材と、規則的に並ぶ細やかな凹凸の型押しレザーのコントラストが対照的です。
ハンドメイドでシューズを作る際の最初の大事なステップ、木型作りの際に使用する金属製のヤスリに刻まれている模様が「ラスプ」と呼ばれるもので、それにちなんだネーミングとなっています。
そのほか、ジョンロブの靴でもよく使われる、味わいのあるムラ感が特徴のミュージアムカーフに「キャビア」モチーフを施した「CAVIAR」(キャビア)や、クロコダイルの型押しのモデルもリリースされています。
「TWIN STITCH」
また、2011年の「TWIN STITCH」(ツインステッチ)では、日本円用のウォレット、クレジットカードウォレット、コインパース、ビジネスカードケースなどがラインナップ。
このシリーズは、ジョンロブのクリエイティブディレクター、アンドレス・ヘルナンデスと、エルメスのデザインを担当するフィリップ・ムゲが共同でデザインしたものです。
ツインステッチとは、もともと靴を作るための技術として用いられていましたが、2列に整然と並んだステッチは正確無比な熟練技によるもので、洗練されたデザインに好アクセントを添えています。
また、こちらも外側にスエード、内側にリバーススエード(もしくはその逆パターン)という質感の異なる2つの異素材を巧みに組み合わせたコントラストが秀逸でした。
「パーソナルスタイル」
2013年の秋冬に発表された新ライン「パーソナルスタイル」。シンプルでありながらも、エレガントで繊細な、男のための新たなスタイルを提案するこのラインでは、レザーのグローブも登場しました。
極上のカーフレザーで作られたアウターと、カシミアシルクのインナーグローブを組み合わせて使うというユニークなスタイルのグローブ。
ジョンロブのCEOであるルノー・ポール=ドーファンによると、発想はシューズとソックスの関係に基づいているそうで、いかにも靴作りで時代を築き上げてきたジョンロブらしいグローブと言えるでしょう。
また、このグローブの手元で輝く五角形の印象的なバックルも、エルメスのデザイン担当、フィリップ・ムケによるものです。
ブランドの看板アイテムである靴だけでなく、その他もアイテムにおいても、イギリスの伝統的ブランドの美学が貫かれており、持ち物にこだわりたい紳士の琴線に触れるラインナップとなっています。
ジョンロブの靴に合わせてその他の小物をスタイリングするのも良いかもしれません。