新たなステージへ
ケンゾー(KENZO)はクリエイティブ・ディレクターを務めていたフェリペ・オリヴェイラ・バティスタ(Felipe Oliveira Baptista)の退任を発表しました。
2019年7月にクリエイティブ・ディレクターに就任し、2021年6月で契約終了のため退任。2年の間で見せた彼のコレクションは、印象的だったものの2年という短い任期でした。
後任は既に決まっており、ケンゾーは新たな方向性へ進むと見られています。
フェリペ・オリヴェイラ・バティスタは声明で「この素晴らしいメゾンと創業者である高田賢三氏のレガシーに貢献できたことを、光栄に思っている。チームの才能と献身に感謝している。」とコメントしました。
また、責任者を務めるシルヴィ・コラン(Sylvie Colin)最高経営責任者は「彼の才能、クリエイティビティー、そしてメゾンのアーティスティックな発展への貢献」に対して感謝の意を表しました。
ケンゾーでのデビューコレクション
ケンゾーでのデビューコレクションは、2020年秋冬コレクションでした。
ジェンダーレスや機能性に溢れたアイテムがコレクションで発表され、新たなケンゾーに相応しいコレクションでした。
コレクションでケンゾーのアイコンでもあるタイガーが一新されモダンでアートなデザインで表現されていました。
これらのアイテムは、フェリペ・オリヴェイラ・バティスタが高田賢三からインスパイアを得たとされています。就任後に実際に高田賢三に会い話を聞きデビューコレクションを作りました。
2020年10月に高田賢三が他界した際には、高田にオマージュを捧げる色合いに富んだ2022年秋冬コレクションを発表しました。
フェリペ・オリヴェイラ・バティスタ
ポルトガルのアソーレス島出身のリスボン育ち。ロンドンのキングストン大学でファッションを専攻。卒業後はマックス・マーラ(Max Mara)やクリストフ・ルメール(Christophe Lemaire)、セルティック(CERRUTI)で働いたのち、2002年イエール国際モード・フェスティバルでグランプリを受賞。
2005年から自身のブランドであるフェリペ・オリヴェイラ・バティスタ(FELIPE OLIVEIRA BAPTISTA)をスタートしました。2001年からラコステ(LACOSTE)のデザイナーに就任し、7年間任期を務めたのち、ケンゾーのクリエイティブ・ディレクターに就任しました。