「音楽と洋服の融合」
1995年に、ストリートブランドとして「ラッドミュージシャン(LAD MUSICIAN)」は設立されました。創業者の黒田雄一はニューヨークでデザイナーの経験を積み、ファッションデザイナー兼アートディレクターとしてブランドを拡充しています。
ラッドミュージシャンのコンセプトは、「音楽と洋服の融合」です。随所にそのコンセプトを注入しています。音楽という形のないものから刺激や感覚など影響を受け、洋服という形のあるものへ落とし込むという手法でデザインを製作しているのが特徴です。
音楽のように、性別や国籍・宗教の違いにとらわれない洋服作りを心がけています。
店舗展開
1995年設立以降、徐々に店舗数を増やし、2009年旗艦店3店目となるお店は、新宿の地を選択しました。新宿三丁目の繁華街に面した旗艦店は、レコードショップや楽器店、飲食店などが立ち並ぶロックなスポットへ出店しました。
全面グレーで仕上げた壁面をひときわ目を引くデザインです。一歩店内に入ると、外の賑やかな外とは違い、落ち着きのあるコンパクトな雰囲気が広がり、内装にもこだわる黒田雄一のセンスが光っています。
そして、2011年には国内6店目となるお店を渋谷にオープンしました。こちらも新宿店同様、ライブハウスやセレクトショップが立ち並ぶ、音楽と融合するエリアを選択しました。
店内には、「Fender U.S.A.(フェンダー U.S.A.)」の特別仕様のギターがあり、これが目を引きます。ファッション好きだけでなく音楽好きな人まで虜にする黒田雄一のデザインは、ファッション業界の真骨頂となっています。
その後も全国に店舗数を増やし、大阪に2店舗目となる直営の路面店を梅田に出店しました。梅田店も茶室のようなコンパクトな空間になっています。
現在6店舗の旗艦店に加え、北海道から鹿児島県まで約50店舗で取扱をしています。その他、アメリカ、カナダの3店舗で販売ライセンスを与えました。
新たな試み
2012年には、その年の秋冬コレクションの映像を、ライブ配信する試みを実施しました。
都内で行われたショーは、日本のオルタナティブ・ロックバンド「ザ ノーベンバーズ(THE NOVEMBERS)」が生演奏し、ショーとバンドの融合でブランドを盛り立てました。
また2013年に新しいブランドラインを発表しました。そこで発表されたのは、従来のデザインよりワンランク上のスーツラインです。新ライン「THE LAST ONE」は従来のラインよりワンランク上の上質なラインを展開しています。
デビューコレクションは、ハンドメイドのジャケットとスラックスです。ファーマルな場面でも使用できるように、従来のものより少し丈の長いジャケットと、スリムスラックスに仕上げています。
ジャケットも2パターン用意され、素材は最高級のウールギャバを使用しています。本格的なフォーマルウェアラインが加わり、更に勢いにのるラッドミュージシャンに各方面から期待が寄せられています。