ルイヴィトンは現在まで様々なアーティストと積極的にコラボレーションをしてきました。2016年には、デザイナーでありミュージシャンでもある藤原ヒロシともコラボレーションを果たしています。
藤原ヒロシとは
藤原ヒロシ(本名 藤原浩)は1964年2月7日生まれ。1983年に渡米し、ニューヨーク滞在中にヒップホップに触れたことで、帰国後、日本におけるDJの先駆者として活躍することとなります。
1990年代にはプロデューサー業にも幅を広げ、小泉今日子や藤井フミヤなどにも楽曲を提供していました。また、1990年にはブランド「GOOD ENOUGH」(グッドイナフ)立ち上げなどにも関わり、A BATHING APEの創業者であるNIGOらと共に、1990年代から2000年頃の裏原宿系文化を牽引した人物でもあります。
さらには、リーバイスやレッドウィング、ナイキ、ニューバランスなどが、純粋にワークウェアやスポーツウェアとしてオシャレじゃないとされていっていた中、改めてスポットライトを当てて再評価、スタイリッシュなファッションアイテムとして人気を再燃させたのも、藤原ヒロシの功績とされています。
そして現在では、デザイン集団「Fragment Design」(フラグメントデザイン)の主宰として、様々なブランドとコラボレーション企画を展開しています。
ルイヴィトンとの関係
実はその藤原ヒロシとルイヴィトンのメンズディレクター、キム・ジョーンズはかれこれ20年近くになる旧知の仲。キム・ジョーンズが学生だった頃から親交があり、1990年代のストリートファッションが好きで雑誌BOONを読んでいたキムにとって、藤原は憧れの存在だったのだそう。
一方の藤原も「以前から一緒に何かやりたいと思っていたので、このカプセルコレクションの実現は嬉しく思っています」と語っています。
コラボレーションの内容
このコラボレーションにあたっては、伊勢丹新宿店メンズ館の1階に期間限定のポップアップショップが登場し、初日の開店前にはなんと4000人もの行列ができたと言います。
内装は藤原ヒロシが担当。あえて粗野な素材を使うなど、彼がディレクションしているコンセプトストア「ザ・パーキング」(The Park・Ing)の雰囲気にも似た空間となっていました。
アイテムに関しては、新しく誕生したデニムラインもどこよりも早く発表。再解釈されたモノグラムキャンバスをパッチに使用し、ウォッシュド、スリム、スリムストレッチなど様々なシルエットとカラーを揃えていただけでなく、一部には、世界的に評価も高い日本製のデニム生地も使われていました。
さらに、このコラボレーション限定の「モノグラム・エクリプス」レザーグッズもリリース。
メッセンジャーバッグやバックパックなどの他、iPhoneケースやカードケース、財布、スリッポンに至るまで幅広くラインナップされており、各アイテムにはルイヴィトンとフラグメント両社のサークルロゴがあしらわれていました。
、
キム・ジョーンズ自身が「このコラボレーションにあたって、両社の2つのロゴを並べることが大きな意味を持つんだ」とコメントしている通り、ルイヴィトンにとっても、ひとつ大きなコラボレーションとなったようです。