フランスで生まれたファッションブランド、モンクレール。なんといってもダウンジャケットが有名なブランドです。保温性の高い機能性もさることながら、すっきりとしたオシャレなデザイン性にも注目が高まっています。
1952年、フランスのグルノーブルの郊外でモンクレールの歴史は始まりました。レネ・ラミヨンとアンドレ・バンサンが登山家のための本格的なアウトドアアイテムを取り扱う企業としてのスタートを切ります。モンクレールというブランド名は、モネステ・ド・クレァモンという場所で始まったため、その頭文字を取って名付けられました。フランスの冬は寒く、当時の工場で働いている人の防寒着として作られたのが、現在不動の人気、ダウンジャケットのもとになっています。
登山の際、保温性の高い服は必要不可欠なものです。モンクレールは登山の際の装備を作る際、フランス人初のヒマラヤ登頂成功者である登山家リオネル・テレイをアドバイザーに迎えました。これが、モンクレールの転大きな機となったのです。リオネル・テレイの登山家としての意見を取り入れることで、登山家が本当に求める、軽量で保温性の高いダウンジャケットを作り出します。そうして作り出したダウンジャケットなどをイタリアのカラコラム登頂隊やアラスカ遠征隊に提供するなどして世界的に認められるようになったのです。
また、登山ウェアとしてだけでなく、スキーウェアにも積極的にも進出したモンクレール。1968年冬季オリンピックでは、フランスのスキーチームの公式ウェアになり、選手をサポート。トリコロールカラーのダウンジャケットは広く世界に知られるようになったのです。その時からモンクレールのシンボルマークとして国鳥オンドリが使用されるようになりました。
1980年代から、全世界のセレクトショップなどにモンクレールの商品が置かれるようになり、その機能性とデザイン性の高さから人気が高まります。そして、1990年代後半からは、バレンシアガやジュンヤワタナベなど様々なハイブランドとのコラボレーションも積極的に行い、ラグジュアリーブランドとしての側面を強めていきます。カラフルなレザーを取り入れたり、街でも着用できるようなデザインを取り入れたりと、さらにファッションアイテムとしてのデザイン性を高めた製品を発表していきます。
現在では、ダウンジャケットだけでなく、ほかのファッションアイテムにも手を広げており、モンクレールの新しい魅力を提供してくれています。これからのモンクレールにも一層注目が高まります。