デザイナーが考えるファッションやマーケットについての考えは、同じファッション業界で働く人々に多くの影響を与えます。ここでは、自身の名前を掲げたニールバレット(Neil Barrett)をはじめ、セカンドラインのブラックバレット バイ ニールバレット(BLACKBARRETT by Neil Barrett)を立ち上げたイギリス生まれのデザイナー、ニールバレットが語るファッションやマーケットに触れていきます。
ニールバレットは、イギリスらしいトラッド、テーラードに独自のスポーツテイストを追加したデザインのアイテムを取り揃えています。デザイナーであるニールバレットは、ファッションは、シンプルが一番だと語っています。ビッグロゴを用いたデザインは苦手とし、カットや素材のテクスチャーなどの違いを表現することが彼のファッションです。
一見シンプルに見えていても、よくみるとディティールにこだわっていたり、裏地の構造によって着心地が良かったりと、見えない部分にこだわりがあることを魅力としています。ファッションは常に成長し、次の段階へと生まれ変わっていくことが必要だと語っています。
また、マーケットに関しても、高級志向のものだけではなくザラ(ZARA)やエイチアンドエム(H&M)といったファストファッションの拡大に関しても注目しています。こういったファストファッションの台頭の影響を受けて、彼自身もセカンドラインであるブラックバレット バイ ニールバレットを立ち上げるに至っています。
こちらのブランドは、爆発的に拡大しつつあるアジアのマーケットにも入り込みやすいデザインになっていることが特徴です。デザイナーであるニール・バレットは、特に日本のマーケットに注目しています。
例えば日本のパンツのデザインは、他のアジアの国に比べてもシェイプされたものやスキニーなものなど多様性があります。もちろん規模の大きな中国や韓国のマーケットにも期待できますが、日本のポテンシャルに関しては特別視していると述べています。
また、SNSなどの拡大についても注目しており、これらを使って情報発信していくことは今後のファッション業界においては必要不可欠であるとニールバレットは考えています。