近年のスニーカーブームの火付け役ともなった、ニューバランス(new balance)は数多くの名盤モデルを持つ人気スニーカーブランドです。1980年代、今なお人気を誇るニューバランスの基盤モデルが続々と誕生しました。その内のひとつが、M576です。
1988年に誕生したM576は500番台と呼ばれるシリーズのひとつで、主にオフロードを走るモデルとして製造されています。
特徴は、オフロードでの走行性能を重視するため、厚めのミッドソールと、グリップ性の高いアウトソールです。ニューバランスはどのモデルも履き心地に定評があり、その理由に挙げられるのが多くのモデルに搭載しているENCAPと呼ばれるミッドソールに隠されています。
このENCAPは、EVAと呼ばれる衝撃吸収に優れた素材を、ポリウレタンで挟んだ構造のソールです。M576にはさらに、C-CAPと呼ばれるENCAPにも使用されているEVA素材を圧縮した素材をプラスし、より安定性を重視したソールを搭載しています。
そのため、他のモデルと比較しても安定感のある履き心地が味わえ、足が疲れにくいシューズとして、人気を誇っているモデルです。
また、M576にはUSAモデルと、UKモデルが存在します。この二つのモデルは製造ラインが、アメリカまたはイギリスという違いにあり、UKモデル版M576にはミッドソールをC-CAPのみで製造、USAモデル版M576は、ENCAPとC-CAPのダブル構造のミッドソールを採用した製造方法をとっているため、M576にも製造ラインによって違いがあることがポイントです。
M576のもうひとつの特徴が、シューズ全体を天然皮革でコーティングしたデザインにあります。このデザインにより、スニーカーに高級感をプラスした印象となり、ファッションに組み合わせるスニーカーとして、幅を広げた一足となりました。
また、ニューバランスのその他のモデルと違い、M576はやや丸みのあるデザインを採用しているため、女性にも履きやすいモデルです。また、M576にはグレー、ネイビー、ブラック、ブラウンなどのカラーバリエーションも豊富で、ファッションとの組み合わせにも最適なモデルになっています。
1988年の発売以降根強い人気を誇る一足として、幅広く愛用され続けている一足です。