スポーツメーカーとして不動の地位を誇るスポーツメーカー「ナイキ(NIKE)」。アメリカで誕生したナイキは、これまでに数多くの名品と呼ばれるスポーツシューズを誕生させてきました。そのうちの1足に「ナイキエアフォースワン」があります。
1982年バスケットボール専用シューズとして誕生したエアフォースワンは、不朽の名作とも呼ばれるほどのシューズです。その理由には、ナイキの代名詞とも言われる“エア”を搭載した初のバスケットボール専用シューズという点にあります。
ナイキが搭載した“エア”とは、かかとから土踏まず辺りにかけての下部に当たるミッドソールに衝撃を吸収するエアバッグ状のクッション素材を挿入した機能を言います。ナイキが試行錯誤の末に1978年に生み出した革新的な機能で、そのエアをバスケットボール専用シューズに組み込んだ、初のモデルとしてハイテクバスケットボールシューズとも呼ばれているエアフォースワンです。
その名は、アメリカ大統領が飛行機に搭乗した際、アメリカ空軍機がコールサインとして発信する「エアフォースワン」が由来とされています。安定した履き心地の良さと、大統領を安定的に護衛する象徴的なサインがリンクするネーミングとなっています。バスケットボール専用シューズとして誕生したエアフォースワンも、歴史の流れと共にヒップホップカルチャーに愛されるシューズとなります。エアの効いたシューズは、ダンスにも最適な環境を作り出し、個性的なダンサーたちの好むデザイン豊富なビジュアルも愛された理由の1つです。
エアフォースワンには、ローカット、ミディアムカット、ハイカットの3種類のモデルが用意されています。この3タイプはファッションとの組み合わせに幅を持たせ、ストリートファッションにも浸透していく大きな要因でした。多彩なカラーのエアフォースワンはもちろんのこと、近年では単色の白や黒のみで構成されたエアフォースワンも人気を博し、女性の支持も集めました。バスケットボール専用シューズならではの安定感のあるシルエットと、シンプルなデザインはどのシーンにも対応するため、長年愛され続ける秘訣と言えます。