1999年にサーフェン智が、日本のファッションブランドである「ノンネイティブ(nonnative)」 を創設しました。ノンネイティブとは「固有されない」「属さない」という意味です。2001年にはビームスやサイラスで働いていた、デザイナーの藤井隆行がノンネイティブに加わりました。そして2005年には東京の代官山に直営店のセレクトショップ「ベンダー(Vendor)」をオープン。「ファッション=洋服と定義しない」という理念の元、ジャンルにとらわれることなく、驚きや発見のあるアイテムを、独自の視点で提案するというセレクトショップなのです。店内には、各国の雑貨やガジェットを始め、サーフェン智のインスピレーションの元となった音楽および本まで幅広く取り扱います。ファッションを洋服だけという概念にとらわれず、カルチャーと考え様々な価値観を発信しているのです。 このベンダーは、ノンネイティブなどの情報も発信する役割も持っていると同時に、ベンダーのオリジナルも手掛け、ものづくりを深く突き詰めるという特徴を持っています。絶大な人気を誇るノンネイティヴブランドに依存することなく、ジャンルにこだわらず常に新しい価値観を発信し続けているのです。 2010年3月にはベンダーの店舗を、現在の中目黒へと移転。その移転には不安もあったと言います。そのことについてサーフェン智は、「どんなお店でもそうだと思うんですけど、一歩足を踏み入れてみると判断がつくが、色々なお客さんのニーズに応える意識はなく、僕らのお店が発信するメッセージ性を売っていきたいという根底の部分がある。少しでも洋服や音楽に興味のあるお客さんが来店し、面白いものとの出会いになれば」と語っています。 2011年9月には名古屋にベンダーの分店としてオープンさせました。ノンネイティヴは全国各地で取り扱われていますが、ベンダーが地方に出店するのは初めての試みだったのです。そして「これからも店舗を増やしていきたい」とも語っています。固定概念にこだわることなく独自の色を出し、カルチャーの新しい価値観を提供する空間となっていくのです。
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