「レッドウィング(Red Wing)」は、世界に愛用者の多いブーツブランドのひとつです。1905年にアメリカで誕生し、それまでにはなかった丈夫で、高品質なブーツとして重宝されます。日本では1990年代、レッドウィングの定番シリーズである“アイリッシュセッター”が人気を博し、その知名度を高めていきました。 レッドウィングが製造するブーツの中でも、人気を不動のものとしているアイリッシュセッターは、1950年に製造を開始したワークブーツです。アイリッシュセッターの名前には、猟犬の犬種名がモチーフになっており、毛並みの色合いを連想させるレッドラセットと呼ばれる赤いレザーを用いて作られています。また、レッドウィングで初めて誕生したアイリッシュセッターは、ブランド内では“854”と名付けられ、親しまれました。このモデル番号は続々と登場し、世界中にアイリッシュセッターの名を広めたモデルは“877”で、今なお愛される名盤のブーツと言えます。現行のアイリッシュセッターには、定番モデルの“875”や、日本向けモデルの“8875”が用意されています。 アイリッシュセッターの魅力に、“トラクショントレッドソール”と呼ばれるアウトソールの存在が欠かせません。アイリッシュセッターはもともと、狩猟用に使用するブーツとして生産されていました。そのため狩猟を行う際足音が立ちにくく、軽量な点に着目され製造を行っていたのです。そのポイントを抑えたアウトソールが、トラクションレッドソールで、1952年にアイリッシュセッターに装着されました。 レッドウィングのブーツは、履き込むほどに味の出るブーツと多くのユーザーに評価されています。アイリッシュセッターのインソール内部にはコルクが敷かれ、歩く度にかかる圧力によって、足裏の形状になる仕組みです。そのため履けば履くほどに自身の足の形に馴染んでいき、ブーツの表面・内面共にオリジナルの一足へと仕上がっていくのです。 またアイリッシュセッター愛好者には、内部に縫い付けられたタグもポイントのひとつになっています。ブーツ名にもなっている猟犬のデザインがされたタグで、販売年数によってそのデザインは様々です。現行のアイリッシュセッターには、ブランドの生産ライン変更に伴い、デザインが変更されています。
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