1990年代のリーボック(Reebok)は、次々と新しい機能的シューズを展開しました。まず、通気性や安定性だけでなく、クッション性といった機能性を兼ね備えた、インパクトのあるデザインをミックスしたベンチレーターを発表します。
様々な機能的シューズ
ベンチレーターは、今までのランニングシューズと比較すると存在感を大きく向上しました。
その後、NBAオールスタースラムダンクコンテストに出場していた、ボストン・セルティックスのディー・ブラウンが履いていたポンプオムニゾーンII(現ポンプオムニライト)が注目を集め、テレビ放送後このモデルは大ヒットします。
同じく、フィッティング性に優れた、高機能テニスシューズのポンプコートビクトリーもリリースされました。このシューズは、世界各地のトーナメントにて優秀な成績を収めたマイケル・チャンを魅了することとなります。
フリースタイル登場から10年を迎えた頃、ベクターロゴと呼ばれる新しいロゴを発表しました。また、野球、フットボール、サッカー、トラック競技などのスポーツウエアを生産します。
名作 インスタ・ポンプ・フューリー
90年代後半になると、インパクトのあるデザインとカラーが印象的なランニングシューズのインスタ・ポンプ・フューリーを発売し、今まではトップアスリート向けのシューズが多かったリーボックですが、一般販売を意識した商品開発を行いました。
そして、NBAドラフト全体1位で指名されたバスケットボールプレイヤーの、アレン・アイバーソンと契約します。
ポンプテクノロジー、ガーメントレザーなどの機能性シューズは、フィッティングに関してトップアスリートからは好評価を受けていましたが、一般ユーザーにはわかりづらいという声を反映し、そんなイメージを払拭したDMX10テクノロジーが発表されました。このシューズは、どんな人も履いてすぐに高機能を体感できると評判になります。
ブランドの転換期
2000年代のリーボックはブランドとしての転換期を迎えます。NFL(the National Football League)との独占的パートナーシップ締結や、アディダス社への買収などを経て、体幹ランニング用のシューズタイカンや、美容向けシューズのイージートーンなどの新しい商品を発売し、事業を拡大していていくとともに、イージートーンのシューズを世界同時発売とイージートンアパレルも発売するなど、次々と新しいシューズの開発に乗り出します。
2014年、インスタ・ポンプ・フューリーのデビューカラーが完全復刻されました。また、 ポンプテクノロジーが25周年を迎えます。そして翌年、原宿キャットストリートに日本初となるリーボッククラシックのコンセプトストアがオープンしました。