デザイナー モハメッド・ラジ
ロッキーマウンテンフェザーベッド(Rocky Mountain Featherbed)は、1960年、アメリカワイオミング州ジャクソンホールで生まれたブランドです。
デザイナーはパリ在住のモハメッド・ラジ氏です。90年代のパリのヒップホップ、スケート、ファッションに囲まれて育ちました。
一番初めはパリのセレクトショップで働いており、そこではアメリカントラディショナルなアイテムを扱っていました。元々アメリカのファッションに興味があったモハメッドは、それとは別に日本のファッションにもずっと感心を持っていたそうです。
その後、ユニオン、ニューエラ、カーハートなど様々なブランドで仕事をするようになりました。
カウボーイ向けブランドからのスタート
カウボーイ向けの防寒服ブランドとしてスタートしたこのブランドは、ネイティブアメリカンの英知が生み出したレザーケープを参考とし、一枚革使いの継ぎ目ないレザーヨークをあしらったダウンベストを提案しました。
その他、1974年、当時最高のハイテク素材であったゴアテックス(GORE TEX®)素材を採用し、一枚革ヨーク仕様のマウンテンパーカを完成させました。
人気を博した同ブランドですが、1980年代後半に一度ブランドはクローズ。
リバイバルと人気の再燃
その後、ロッキーマウンテンフェザーベッドの過去のアイテムを収集、研究と試作を重ね、2005年に日本のサーティーファイブサマーズ社によってリバイバルを遂げました。
一枚断ちのレザーヨークやムートン襟といった当時の意匠を受け継ぎつつ、“今”という要素も織り交ぜた、ハイレベルなダウンアイテムで他に類を見ない贅沢な製品を生み出しています。
同ブランドのアイコン的な存在であるダウンベストはデザインバリエーションも豊富ですが、その機能性や合わせやすさから大人のファッショニスタ達からの支持を集めています。
日本屈指のビンテージコレクター寺本氏の手によって見事に復活をしました。忠実に再現されたリアルビンテージを、現代的シルエットとサーティーファイブサマーズというフィルターを通して再熱する注目ブランドです。
こだわりのレザー
ロッキーマウンテンフェザーベッドは、革はビンテージを忠実に再現し、タンニンとクロムの混合なめしによるオリジナルレザー。
また、素材はダウンパックを使用しない<表地-ダウン-裏地>というシンプルな3層構造で、特注のナイロンタフタを用いています。
2本の爪をかしめる構造の真鍮ドットボタンなどの技術があり、現在ではあまり使われないものもありますが、クラシックアウトドアウェアに多く見られる柄入り衿吊りテープなど細部に至るまで、当時のオリジナルの意匠を踏襲しています。
2017SSシーズンより、本格的なカジュアルレーベルがデビューし、これからも世界中から熱い支持を受け続けるブランドの活躍に期待が高まります。