ロエン(Roen)は2001年に、高原啓(たかはらひろむ)が創立した、日本のファッションブランドです。黒やスカルがデザインの基調で、スワロフスキーをふんだんにあしらったジャケットなども人気となっています。靴やブーツなど、レザー製品も評価が高く、芸能人ではXJAPANのYOSHIKIや、SMAPの木村拓哉と中居正広、DAIGOなどが愛用していることでも有名になりました。
創立者である高原啓は、1969年12月24日に福島県で生まれ、バンタンデザイン研究所メンズデザイン研究所を1992年に卒業した後、株式会社アバハウスインターナショナル(ABAHOUSE INTERNATIONAL Co.)に入社します。翌年1993年には株式会社アバハウスインターナショナルの中のシューズブランド、アルフレッド・バニスター(alfredoBANNISTER)のデザイナーとして活躍しました。アルフレッド・バニスターは日本のファッションシーンを牽引する人気ブランドとなり、会社規模も大きくなる中で、高原氏はロエンを立ち上げます。
ロエンという名前は日本語の狼煙(のろし)を意味しており、誰の規制も受けずにかっこいいものを一から作るという視点を表わしました。日本のスピリッツを海外にアピールしたいという思いから、ブランド設立当初は、高原氏自ら海外の気に入ったショップにロエンのコレクションを持ち込み、営業を行ったといいます。シューズブランド出身ということもあり、設立当初は主に、シューズ、レザーを中心とした展開を行いました。一度目にすると強烈な印象を残すような、ダーティでアバンギャルドな雰囲気のコレクションは、日本の多くのロックミュージシャンや、ビジュアル系ミュージシャンなどから支持されていきました。
2002年からは東京コレクション、2007年からはミラノコレクションにも参加し、ショー形式で、コレクションの発表を行っています。翌年2008年には日本の漫画を原作とした人気映画「クローズZERO」、次の2009年には映画「ドロップ」の衣装制作も手掛けました。2014年の冬コレクションからは、ブランド名をRoen から、Roen Produced by HIROMUTAKAHARA(ロエン プロデュースド バイ ヒロムタカハラ)に変更しています。2017年には高原氏がデザイナーを退任し、新ブランドであるBLACK HONEY CHILI COOKIE(ブラック ハニー チリ クッキー)を発表しました。