注目の国内ブランド
サルバム(Sulvam)は、2013年、元々ヨウジヤマモト(Yohji Yamamoto)でパタンナーとして経験を積んだ藤田哲平が始めた日本のブランドです。
ヨウジヤマモトで7年間パタンナーとして働いたのち、自分でメンズ服をやりたいという思いからブランドを立ち上げ、2014AWシーズンからブランドをスタート。
新進気鋭のデザイナーとして海外からも注目を集める中、わずか3シーズン目で海外展開に踏み出しました。
ブランドのコンセプト
ブランド名は、ラテン語で即興演奏を意味する「Salvum」に由来しています。ファッションに携わる全てのプロフェッショナル達が、バンドのジャムセッションのようにそれぞれのインスピレーションを具現化していくプロセスを表しています。
洋服は「人の一部となる物づくり」を根底に置いて制作。服作りの基本を外さない確固たるストラクチャーと、基本を熟知しているからこその柔軟な発想が同居するモードスタイルを発信しています。
サルバムのアイテムには、ボンテージパンツや切りっぱなし加工されたものが多いですが、服作りの基本に基づいて計算されたシルエット・素材使いによりどこか上品な雰囲気を醸し出し、サルバム流のかっこよさが際立ちます。
名を広めたきっかけ
「TOKYO FASHION AWARD 2015」を受賞し、世界をフィールドに活躍するポテンシャルのあるデザイナーに選出され、注目を集める中、パリへとブランドを展開していきますが、最初は全く反応がなかったといいます。
そこで、マーケットに合わせて着やすさを考えて服を作ることから、次のシーズンでは変に計算することをせず自分の感情だけで作るようにした結果、海外の取引が決まっていき、その名が広まるようになっていきました。
現在、直営店はありませんが、サルバムを取り扱う店舗は増え、大手セレクトショップであるユナイテッドアローズ(UNITED ARROWS)やロンハーマン(Ron Herman)、ドーバーストリートマーケット(DOVER STREET MARKET)、ストゥディオス(STUDIOUS)などでも取り扱いがあるほか、海外ではバーニーズニューヨーク(Barneys New York)などでも取り扱われており、、今後、国内はもちろんのこと、世界的にも更なる注目を浴びることが期待できます。
デザイナー藤田氏の考え
「服に自分のエゴを落とし込んで押し付けてはダメ。作った服を着た人がハッピーになり大切な時間のプラスにならなければならない」というヨウジヤマモト時代の教えを胸にメンズ服の歴史とルールを程よく崩しながら本当にかっこいい男の服を提案する注目のドメスティックブランドです。