アンダーカバーのはじまり
デザイナー高橋盾は1989年、文化服装学院アパレルデザイン科に入学しました。1990年、在学中にヴァンダライズ(VANDALIZE)のデザイナー一之瀬弘法と「アンダーカバー(UNDER COVER)」を開始しました。
ブランド名には「秘密めいた雰囲気を漂わせたい」という思いがあり「アンダーカバー」という造語を採用します。処女作(ブランド発足最初の作品)は、Tシャツに赤く染めたガーゼを連合赤軍の指名手配犯の顔をプリントし嵌め込んだ作品です。
この作品は処女作として販売されておりませんが、発足当初は手刷りプリントのTシャツを販売していました。
本格的なブランド拡大
文化服装学院卒業後本格的にブランド活動を開始し、日本のパンクファッションブランドミルクボーイ(MILK BOY)などにも販売されるようになりました。その後1993年にアベイジングエイプ(A BATHING APE)のNIGOとセレクトショップ「ノーウェア(NOWHERE)」を立ち上げます。
1994年「有限会社アンダーカバー」を設立し、ブランドの規模が大きくなっていきます。2000年には「株式会社アンダーカバー」に改組し、さらに飛躍していきます。
2003年春夏コレクション 「SCAB」
その後2002年10月に2003年春夏コレクション(2003SS)「スキャブ(SCAB)」でパリコレクションに初参加を果たします。参加きっかけはコムデギャルソン(COMME des GARCONS)の川久保玲による助言でした。
シーズンを重ねるにつれて、デザイナー自身が撮り下ろした写真集「GRACE」をテーマにしたコレクションの作成や、自身の私生活をコレクションとして発表した「アバカレタライフ(AVAKARETA LIFE)」など、コレクションの表現方法はさらに多様性を増していきます。
コラボレーション
また企業とのコラボレーションも始めていきます。デザイナーの趣味がマラソンであることがきっかけで2010年ナイキ(NIKE)とのコラボレーション「アンダーカバーギャクソウ(UNDER COVER GYAKUSOU)」がスタートしました。
2012年にはユニクロとのコラボレーション「UU(厳密な名称はない)」がスタートし、ブランドの認知度がさらに向上していきました。
セカンドライン誕生
2013年にはブランド初のセカンドライン「ジョンアンダーカバー/スーアンダーカバー(John UNDER COVER/Sue UNDER COVER)」がスタートしました。
ジョンとスーの名前の由来についてはデザイナーが想像する男性と女性の名前です。またこのラインでは高橋盾はデザインを担当しておらず、企画スタッフがデザインチームとして製作されており最終確認を高橋盾が行っています。
現代のコレクション
現在のコレクションはレディースがランウェイ方式、メンズがルックブック方式で行っております。また2003年頃からレディースがアンダーカバー(UNDER COVER)メンズがアンダーカバイズム(UNDER COVERISM)と分類し、タグの記載も分類していました。
2015年春夏から海外販売分の効率化を理由にメンズ・レディース共にアンダーカバーと明記するようになりました。