象徴的なマーク オーブ
ヴィヴィアンウエストウッド(Vivienne westwood)は、ファッションデザイナー、ヴィヴィアンウエストウッドがイギリスで設立したブランドです。
「パンクの女王」とも呼ばれ、パンクファッションの代名詞としてもあまりに有名なこのブランドの象徴ともいえるのがロゴマークです。
ヴィヴィアンウエストウッドの、ロゴマークは土星のような形状をしている球体の上に十字のモニュメントを載せた、オーブの形をしています。
このロゴマークは、イギリスのエリザベス女王が、国会や記念式典などの公式な行事の際に携える王笏の先端についているオーブがモチーフとなっています。
オーブの持つ意味
オーブは、宝玉とも呼ばれ、王位を象徴している宝器を表しています。これは伝統と格式を意味しています。また、ヴィヴィアンウエストウッドのオーブには周りを取り囲んでいる輪がデザインされています。
これはエリザベス女王の王笏には無い、ヴィヴィアンウエストウッドのオリジナルのデザインです。この輪は衛星を表現したもので、衛星は未来を表しています。未来とは、斬新なものを意味しています。
つまり、伝統を表すオーブと、未来を表す衛星を合わせることで、伝統と未来の融合、格式と斬新さの相反する二面性という、ブランドコンセプトを表現しています。
使われ始めた時期
このブランドロゴが使われ始めたのは、1984年ごろで、丁度ヴィヴィアンウエストウッドがファッションの方向性を、前衛的で斬新なストリートから伝統へと転換した時期と重なります。
この頃から、デザインが19世紀より以前のヨーロッパの衣装にインスパイアされたエレガントで格式ある路線へと変更されていきました。
その結果、反逆性と格調という、相反する二面性を合わせ持つ独特の世界観を演出することに成功しました。オーブのロゴにおいても、伝統ある英国王室に敬意を表しながらも、その王室の宝器をパンクの象徴としてパロディーにしているのです。
オーブの効果
ヴィヴィアンウエストウッドは、ブランドが展開しているイメージとロゴのコンセプトを、オーブというモチーフを使ってリンクさせています。
このオーブは時計や財布、手袋やマフラー、指輪やネックレス、ピアスなどヴィヴィアンウエストウッドのアクセサリーや小物には欠かせないデザインとなり、それらの中で圧倒的存在感を放ち、アイテムをよりいっそう魅力的なものにしています。
ヴィヴィアンウエストウッドのオーブのロゴは、そのデザイン性の高さからオーブそのもののファンが多いことも、非常に有名です。